【旅日記】2022年5月16日 おかえり、ワイサック

2020年、2021年はコロナで不開催だったワイサックが帰ってきました!
今年も当社は1日ツアーと午後からのランタンツアー、2つを設定。
ワイサックのスケジュールが2019年までのとは少し違うパターンで組まれていたので、1日ツアーのほうは例年よりも宗教儀式への参加率高めなツアー構成となりました。
わたしは今年も1日ツアーに、業務半分 & 自分が楽しむため半分で参加してきました。
当日は、朝に10分ほどパラパラと雨が降りましたが、そのあとはランタン上げまでずっといい天気で、青空を背景とした堂々たる姿のボロブドゥール寺院や「うわぁぁぁぁぁぁぁ」としか表現できないほど幻想的なランタン上げなどを楽しむことができました。
なが~い、あつ~い1日で、お客様もスタッフもみんなくたくたになりましたが、やっぱりワイサックっていいなぁ。やっぱりボロブドゥールの5月はこうでなきゃ。

行動制限もだいぶ緩和されているので「今年はある」と願望を込めて水面下でツアー内容などを考えていたものの、開催1か月前になっても何の発表もなし。「やっぱり今年もないのか…」と諦めていたところ、開催2週間前に主催団体が公式に開催を表明しました。ここから「おお~!ワイサック、カムバック!!」とハイテンションのまま、当日までの2週間を疾走することになりました。

今年のワイサックのプログラムには、これまでは夜にあった宗教儀式がお昼に予定されていました。この宗教儀式参加をツアーに入れると観光ツアーとしてはちょっとマニアックになりすぎるなと思いましたが、インドネシア人参加者のなかには、この宗教儀式をメインに来る方もいるくらい重要な儀式なので、そのままツアーに組み込みました。

今年の1日ツアーは朝4:00すぎからスタート。ジョグジャカルタ市内のいくつかのホテルを周りお客様をお迎えし、ボロブドゥールのムンドゥッ寺院へ。ムンドゥッ寺院は僧侶や信者が集まり、お供え物や幟などで飾り付けられていました ( ちなみに入口では体温検査と手の消毒があり、マスクをしていない人にはマスクが配られていました )。

聖水をかける僧侶

7時からパレード開始。お坊さんや大きな仏教団体が先陣を切り、一般参加である私たちは7時半過ぎに出発しました。ムンドゥッ寺院からボロブドゥール寺院まで約3km、封鎖された道路を歩きます。沿道には地元の人たちがたくさん見物に来ていました。
ボロブドゥール寺院公園内に入ったのが8時45分ごろ。お手洗いを済ませ、広い公園内を歩き続け、押すな押すなの群衆をかき分けてボロブドゥール寺院の園庭まで上がりました。

ボロブドゥール寺院西北の園庭には赤と黄色のカーペットが敷かれ、祭壇には金色の大きな仏像やムンドゥッ寺院から運ばれてきたお供え物がすでに納められていました。
この儀式目的でツアーに参加されたインドネシア人のお客様10名様ほどと一緒にカーペットの上に座り、儀式の開始を待ちます ( 儀式メインでない方やお疲れの方はガイドとともに少し離れた木陰で儀式を見てもらいました )。太陽光を遮るもののない炎天下。うなじがチリチリと灼ける音がしそうなほど灼熱の環境下で待つこと約30分。儀式はスタートしましたが、インドネシアの国歌斉唱に続き、主催団体の偉い人々のスピーチが続きました。これは熱中症の人が出るかもしれないと一緒にいたお客様を一旦木陰に誘導しようと思った矢先、パートナーとドライバーが水を持ってきてくれ、一時期太陽が隠れ風が吹いたので、何とか無事、儀式本番までカーペット上で耐えることができました。
儀式は ” デティックデティック Detik-detik ”  と呼ばれる、ワイサックのなかで最も大事な儀式で、カーペット上に座っているインドネシア人仏教徒にとってはとても重要。お坊さんの読経に合わせ、皆さん真剣にお祈りを捧げていました。
インドネシア全体でみると数%しかない仏教。ふだんイスラム教やキリスト教メインの町で暮らしているとインドネシア仏教に触れる機会は全くなく、わたしにとっては今回初めてインドネシア仏教を間近で見ることができました。

儀式は続いているけれど、12:00ごろに儀式参加を切り上げ、昼食時間としました。昼食はボロブドゥール寺院が遠望できるダギの丘を借りきり、お弁当を。上まで上がるのがちょっと大変な丘ですが、ほかの参加者でがやがやすることもなく、木陰や風が通る涼しい場所で、日本語・中国語・インドネシア語の読経を聞きながらボロブドゥール寺院を正面にして食べるお弁当は美味しかったです。約1時間ほどのーんびり。気持ちの良い時間でした。

おなかを満たし、体力も充電されたところで、自由時間。数人はそのままダギの丘でお昼寝 ( 比喩でも何でもなく本当にレジャーシートのうえでお昼寝した方もあり(笑))。わたしは日本人参加者に声をかけ、ご希望された方々とボロブドゥール寺院に戻り、1時間ほど一緒に見学しました。
先ほど儀式が行われていた場所ではすでに撤収作業が始まっていましたが、まだ残っていた大仏像の前で写真を撮ったり、寺院の周りをめぐって見どころを紹介したり。
そのあとは、17:00集合ということで解散し、各自お好きなようにお時間を過ごしていただきました。わたしは、久しぶりに園内にある考古学博物館に赴き、見学と休憩をしました。

16:30ごろにはランタンツアーご参加のお客様が順次ボロブドゥール寺院公園に到着 ( ジョグジャカルタからの道はすこし渋滞していて1時間半ほどかかりました )。ランタンツアーご参加の方々とダギの丘にもう一度上がり、夕方のボロブドゥール寺院を鑑賞。
その後、車で夕食場所へ。

夕食レストランで1日ツアーの方、ランタンツアーの方全員合流し、夕食スタート。
テーブルからはボロブドゥール寺院が見える絶好の場所です。18:30ごろにはボロブドゥール寺院がライトアップされました。
実は今年はランタン上げが2回転。第1セッションが18:30、第2セッションが20:30から。わたしたちは第2セッションだったのですが、夕食場所からは第1セッションのランタンがふわふわ上がる様子もご覧いただけました。否が応でも、この後のランタン上げに期待が高まります。

20:00に開場とのことだったので、19:50には全員でいざ、ランタン上げ会場へ。夕食レストランからランタン上げ会場まで徒歩10分弱です。入口には20:00前に到着。さあ、今か今かと開場を待っていたのですが…。
なんと、そのまま1時間も待ち続けることになりました。” インドネシアあるある ” というか、” ワイサックあるある ” ではあるのですが、何のインフォメーションもなく、蒸し暑く大混雑な入口付近でただただ待つというのは、体力的にも精神的にもかなりきつかったです。じっと耐え忍んでくださったお客様には感謝しかありません。
( 翌日知ったことですが、どうやら第1セッションと第2セッションのあいだに急遽、中部ジャワ州知事と高僧のランタン上げが中で行われていたそうです。うん、まあ、それはそれでいいし、開始が遅れるのはツアー運営側としては想定内だからいいんだけども、せめて外で開場を待っている人たちに「1時間ほど待ってください」とか言えないもんかね?)

21:00すぎにようやく中に入ると、スタッフの一人がお尻に敷くようのビニールを渡してくれ、座る場所を指示されました。今年の会場は縦に細長ーく正面にボロブドゥール寺院が見えました。前方には僧侶が座っているステージもあります。参加者が入場している間はインドネシア語と英語でMCがありました。ようやく会場に入れ、無事お客様全員着席したことで安堵してしまったのと、MCの声がとても心地よく、もうその場に寝っ転がってしまいたい衝動と内心闘っていると、21:45ごろからロウソクが灯され、お坊さんたちの読経が始まりました。22:15ごろからランタンが6名につき1つ配られ、偶然周りに座っていた人たちと共同作業。ランタンを持つ係、ランタンに点灯する係と何となく暗黙の了解で事が進みます。そして22:30にMCのカウントダウンに合わせて一斉にランタン上げ。眠気も、疲れも、先ほどだいぶ待たされた不満も、ぜーんぶ一気に吹き飛ばすランタンの美しさ。この瞬間に立ち会えるなら、眠気・疲れ・不満なんてなんてない。
3年ぶりのランタン、鳥肌が立ち、涙が出るほど感動的でした。

ランタンが終わった後は各自会場からマノハラホテルに戻っていただくよう案内していました。正直、何名かは迷ってしまうお客様がいるだろうな~と予想していたので、迷ったお客様を捜索する心づもりをしていたのですが、全員がスッと戻ってきてくださり、22:50にはすべてのツアーバスがマノハラホテルを出発し、それぞれジョグジャカルタ市内へ、空港へと向かいました。ジョグジャカルタ市内の最後のホテルでお客様をお送りしたのが24:20でした。

ツアーにご参加くださった48名のお客様、ありがとうございました。皆様の心に残る思い出深い1日となったのであればとても嬉しいです。
ガイド・ドライバーのみんな、お疲れ様。約2年間バラバラになっていたけれど、こうしてまたいつものチームでワイサックができて本当によかった。

ありがとう、ワイサック。とてもいい1日でした。
君のおかげで、高揚感とスピード感のある2週間を過ごせました。
来年、またね。

ツアーにご参加くださったお客様が口コミを書いてくれました!
実際に参加した方のお声は真実味がちがいます。ぜひ、ご参考に。口コミはこちら


来年のワイサックは5月5日(金)。ここ数年でもっとも参加しやすい日並びです!
ぜひ来年のGWはボロブドゥールへ、ワイサックへ!

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